日々は続く。

元サブカルクソ女・現お母さんの考えること。

SATCを見直して気づかされる、わたしたち四十路の現実とウェルカムプレ更年期

お久しぶりです。

90日間以上更新をしていなかったそう。

 

その間、私は育児と家事と仕事と。老猫の介護をしながら、二次創作の同人誌を出したりして忙しくしていた。

育児と家事と仕事はいつも通り。とても大変。

 

老猫の介護は思ったより心にくる。ずっと元気だった家族が、今までできていたことができなくなっていく過程を見ながら、せめて痛かったり苦しかったりしないよう、常に気を配る。

体質改善の漢方薬をもらいに行っているんだけれど、そこの先生にも「忙しいでごまかさずに。一番の負担は猫の介護だと思いますよ」と、ズバッと言われてしまった。

オーケー。受け止めます。

 

仕事はありがたいことに、相変わらずコンスタントに頂けていて、しかもワンステップ上級なことまでチャレンジさせてもらっている。

しかも最近、市や信用金庫が運営している起業支援センターで行われている起業セミナーに参加したりして、開業と確定申告について学んだり。

そしてそのセンターで運営している、コワーキングスペースMacBookを広げて難しい仕事をしたり。

 

二次創作の同人誌については、どのジャンルかは伏せるけれど一回目のイベント参加…しかも初回は5部売れたら大成功と言われている小説の分野で、まさかの完売という快挙を果たした。

通販もしていて、ぽつぽつ注文がある。

ファンレターや差し入れを頂いて、ちょっとした先生気分だけれど、いい年だし浮かれきった気持ちが外に出ないようにおばさん然と振舞っている。

 

四十路になった今年も後半に差し掛かり、充実という面ではこれ以上ないほど充実しているし家族仲良く素晴らしい日々。

 

ここ最近、手先を使うけれど文章を書くわけではない仕事で飽きてしまうので、アマゾンプライムビデオでSATCをシーズン1から吹き替えで見てる。

さっきまで書いたことは、本当に私の最近の生活でなにも嘘偽りない。

言ってみれば「働き盛り」で、今のうちに何かを達成したり道筋をつけておかないと育児も仕事も二次創作も、もっと先に行けない。

私はもっともっと先に、上に行きたい。

お母さんだから、おばさんだからで諦めたら、きっと私はストレスで爆発してしまう。

 

そんな気持ちにはなんとなく気付きながらも、まあまあこのくらいの年であればみんなそうだし。そういうものだし。

そして、SATCはプライムビデオでどんどん次のエピソードに変わっていく。

シーズン1から4まで見ると、SATCのキャストもかなり老けてくる。

ちょうど今の自分の年齢前後になってくる。

 

やはりあまり頭も使わず見られるし、今見てもファッションもかわいくて最高だ。

そしてあることに気づいたんだけれど、この人たちおばさんなのに大騒ぎをしている。しかもかなりくだらないことで。

 

ミランダとシャーロットは、お母さんになっている。

お金持ってるからナニーを雇っているのに、それでも子育てと自分を保つのに大騒ぎしている。

 

四十路すぎの独身のサマンサは、とってもゴージャスでキャリアにまみれたアーバンな生活だけど、ふと女特有のヒスり方をする。

週末の予定を聞かれて大騒ぎしている。ビジネスで成功してる女性もヒスるんだなと思った。

 

キャリーはいい年をして、二股をかけたりして彼氏とケンカして大騒ぎしている。

まさかこんなことになるとは思ってもいなかったが、自分は四十路目前にしてキャリーと同じライターになった。

あんなに好きに自由に、コラムは書けないけれど。

そしてキャリーも仕事に男に大騒ぎしていて、一番大人気ない。

 

『お母さんだから、おばさんだからで諦めたらきっと私はストレスで爆発してしまう。』わけだけど、爆発ってなんだろう?

たまに娘のイヤイヤ期が手に負えなくなって、そこに老猫の粗相が重なって、自分も風邪をひいていたりするときに、ついつい号泣してしまうことだろうか。

そこまで追い詰められる前に、私は何のアクションをすれば少しは救われるのだろうか。

 

あるエピソードで、ミランダのお母さんが亡くなり、シャーロットがお悔やみの全てを仕切るために「恐怖のマーサスチュワート」になる。

そしてサマンサは、ミランダのお母さんの訃報に意外と深くショックを受けていて、とうとう葬儀の最中に泣いてしまう。

シャーロットは子作りをするけれども、不妊の可能性があり、結婚をすれば自然に得られるはずだった赤ちゃんを手に入れられず夫婦仲までおかしくなっていく。

 

私も身内の不幸が多くなり、パールのアクセサリーを買った。

夫の喪服はクリーニングに出しておく。

ご祝儀よりお香典を出す機会の方が、断然多くなった。

子供がいる既婚者は子供がいない既婚者に対して「不妊なのかも」なんて思っているそぶりは見せずに、「自分たちの時間が持てる夫婦って最高」と賛辞を送る。

 仕事はどんどん難しくハイレベルになり、こなせばフィードバックを受け取れるが、根本的に育児をしているのであまり仕事に専念できる時間がない。

 

先日年上の独身女性に「時間はみんなに等しく平等に流れている」と言われたが、そうだろうか?

家事と育児と仕事と趣味と介護と夫婦のコミュニケーションとセミナーと、季節ごとに訪れる衣替えと布団類の整理と…固定資産税となかなかたまらない貯金。

私と同じ年で、独身でお金に余裕がある女性と比べて、時間は平等だろうか。

 

もちろん、その苦労に上回る幸せは手にしている実感がある。

子供は健康でかわいくて、賢い。

仕事が忙しいなんて、フリーランスにはありがたいことで、同人誌を出したからって一定のファンをすぐに得られるなんて夢のよう。

 

SATCのキャストたちも、シーズンを重ねるごとにそれぞれ年齢なりの悩みを抱える展開になっていくんだけれど、『お母さんだから、おばさんだからで諦めたらきっと私はストレスで爆発してしまう。』時に、どうしているかを見てなんとなく、ぐさりときた。

 

大騒ぎしている。

それはもう、とても大騒ぎしている。

 

シャーロットは二児を抱え、ナニーがいるのにも関わらず思い通りに事が運ばなくて、キャリーと電話中に号泣してもういやだと叫んでいた。

ミランダも泣き止まない子供と、何ヶ月も行けていない美容院の事を思って周囲に八つ当たりして泣いていた。

 

大騒ぎだ。

 

私はお母さんであることをトップ項目におきすぎて、「大丈夫!大丈夫!この家はママがいるから大丈夫だよ!」という役に入り込みすぎて、騒ぎたりていないんじゃないだろうか。

大きな問題があっても、とても冷静に次にとる最善の手段を考え、それに従いみんなの気持ちを落ち着かせてから遂行する。

 

四十路になって、SATCを見直して「大騒ぎしよう」と思った。

 

ファンレターや感想をもらって、作品に対して賛辞をもらったら一緒に同人誌を出している友達に伝えて大騒ぎしようと思う。

娘のイヤイヤ期の反抗ぶりにも、嫌になったらその場で大泣きして、大騒ぎしようと思う。

猫の介護ももっと動物病院で心配な気持ちを先生に聞いてもらって、辛いんです大変なんですと大騒ぎしようと思う。

クライアントにも、今すごく大変なので納期を遅らせてくださいと大騒ぎしようと思う。もともとそういう時には配慮しますと言われて、受けた仕事なのだから。

 

今はそう思っているだけで、きっと実際にはそこまで大騒ぎはできないだろうけれど、今までの無意識にお母さん然と振舞っているだけよりは少しはいいんじゃないだろうか。

 

私はどんどん老けていって体力もなくなる。

センスも頭打ちだ。若い子の鋭さにはかなわなくなってくる。

 

経験とスキル。

それしかなくなる。

それと、子供の成長。

 

『とってもしんどい。

しんどい。

抱えきれない。

疲れる。寝たい。もっと自分の時間が欲しい。』

 

ハロー、プレ更年期。

ホルモンバランスが変わる時期には、軽いホットフラッシュがあったりする。

ウェルカム情緒不安定。

 

大騒ぎをしよう。

 

私はグリーン・ホーネットでもバットマンでもない。

ただのおばさんだ。

 

大騒ぎをして、ちょっと楽になってもいいんだな。とSATCを見て思った。

そんな毎日を送っている。

 

次の同人誌の新刊を楽しみにしています、とツイッターでリプライをもらった。

さしあたり、嬉しい嬉しいと大騒ぎする予定だ。