急に字が読めるようになった3歳の時のあの記憶を、おばさんが滔々と語る。
ハロージャパン、フリーバッグの感想書けてません。
なにしろ世の中が大変な事になっていて、おばさんも大変な事になっています。2020年4月3日現在、東京のかたすみにはまだ爆発的に感染者がいるという発表はないけども、自主休園を求められたり、週末も自粛中。
先が見えない、予定もない毎日で仕事と家事と育児だけはあるっていう不毛な感じでみんなそこそこストレス溜まってると思う。
この内容を数年後に思い出して、イライラしてたね〜とか思える世界だといいね。
子供はどうしても成長していってしまう
そういう鬱屈とした日々の中でも、子供は確実に順調に成長してしまうわけです。
自分の子供も他の子供も。
うちの娘は、ダイソーで買った百円のドリル一冊で年中の夏にはひらがなをマスターしたんだけど…
・字が読めるようになるメリットをあまり感じない
・ひらがなが理解できてしまうと、絵本を絵より字で解釈してしまうため世界観が広がらない
など、保育士さんが話してくれたのでわたしからは教えなかったんだよね。
鏡文字になっていても、気づくまで放っておいたり。
時を同じくして、お友達のおうちの息子ちゃんがいきなり線の羅列だったお絵描きから、丸の中に丸を数個書いて〝顔を表現する〟事ができるようになり、とてもおめでたい!と思った。
その息子ちゃんは、現在は療育園でいろんな事を学んでいるので、そういう刺激の中でいきなり形を認識してそれを手を動かせば描ける!というのがつながったのかな…?などと思った。
そこでふと思い出したのが、私が3歳の時にいきなり字が読めるようになった瞬間の事なので、おばさんが急に幼児期の体験を語り出します。
急に何もかもがつながって脳が暴走する感じを体験した3歳の私
その時は、家に母がいて洗濯物をたたんでいて。
私は毎日読んでもらっている『あかいりんご』という絵本を、一人でパラパラ見てたんだけども。時間はおそらく午後3時くらい。
和室に光がはいってて、電気はつけてないけどテレビで子供が見る番組をやっていなくて、母が洗濯を取り込んだ後…と考えるとおそらくそのくらいの時間。
3歳、脳がスパークする
『あかいりんご』は今は絶版らしいのだけど、こんな絵本。
これをパラパラ見てたら、毎日母が音読している「あかいりんご」という音が字と突然リンクした。
「あ」という言葉は「あ」というひらがなと同じで、「か」という言葉は「か」というひらがなと同じ。
カッと目の中に入ってきた文字が、今まで読み聞かせられていた〝音〟と全く同じであるというギミックにびっくりして、さらに読み進めていったら全部音読できた。
どうしていいかわからず、洗濯物をたたむ母に「字が読めるようになった」と言ってみたんだけどやっぱりそれは「そんなことあるわけない」と言われて、悔しくてその場で音読したら母もびっくりしてた。
そして母が「〇〇が初めて読めた絵本」とマジックで絵本に書いて、それはまだ家に大事にしまってある。
という一連の流れで、特に印象的だったのが自分の脳が制御できないような感じになって、どんどん字が流れ込んできて止まらないっていう感覚なんだよね…
あれはすごく変な感じで、「体得した」という実感はまるでなくて、脳が勝手に動き出した!っていう気持ち悪さとか怖さの方が先にあった。
ので、多分その夜は寝つきが悪かったという記憶。
もしかして、我々の子供たちもそういう「脳のスパークを繰り返してて寝ない」とかあるんじゃねえの?
毎日子供たちをいかにスムーズに寝かせるか、これはもう親の永遠のテーマだろうと思うんだけど。
それはさておき、私は今でも寝つきが悪い。
疲れれば疲れるほど寝られない。
そういう日は情報量が多かったり、脳がフル回転したんだろうなと思う。
まあ、今だってさかんに言われている事なんですけど…「興奮した日は子供がなかなか寝ない」問題。
だから、寝る前にはなるべくテレビなど刺激の強いものはやめて…とか言うじゃない。
やめてっつったって、今私が子供だったら寝る間際までヒカキン見たいけどね。
それでも親なので、子供のためを思ってスムーズに眠れるよういろいろと試行錯誤するわけだけど、数日前もしくは当日の親が見ていないところで「様々な新しい気づきによって脳がスパークし続けてる」としたら、まあ寝られないよなって思う。
おばさんですら疲れると眠れないんだから。
自分の子供の自慢というわけではなく、うちの娘は感受性が強いと言われていて、確かにすごい事言ったりするのでひいき目抜きにしても多少敏感なのかなと思う。
ということは、見るもの聞くもの全てにちょっとした脳のスパークを感じていたら、落ち着かないし寝られないのはわからないでもないな…
そんな事を、ふと思った。
あの急に「脳に何かが起きるショックと気持ち悪さと興奮」を日々得続ける幼少期の人間と一緒に暮らしている者である私
絵が描けるようになる、も「突然見たものの形を手を動かせば再現できる」という脳のスパークだったとしたら、人生の中でもものすごい人生の転機なんじゃない?と思う。
そういう小さくても〝自分にとってはかなりの人生の転機〟を子供は日々浴び続けている。としたら、眠れないのもわからないでもない。
私はたまたま字が読めてしまったあの感覚を覚えているので、それをお友達の息子ちゃんの絵の話で思い出してしまったので。
「その感覚は共有できる親」としては振る舞えるかもしれない。
ただ、その感覚はもう老いていく脳では共感できても実感することはないとして。
子供の謎の興奮や落ち着かない様子なんかを、ちょっと踏み込んで「そりゃたしかにヤバいわ!寝れないかもしれない!」と言ってあげられるようにうまく転換できないだろうか。
そしてそこから、ちゃんと成長できるよう眠らせてあげるには?
そう言っている間にも、娘は何かを得てまた脳がフル回転している。
脳があの気持ち悪い感じに暴走してる感覚を味わってる。
おそらく今夜も素直に寝ない。